歳と靴の関係 | 外反母趾と戦う靴職人の日記

歳と靴の関係

こんにちは


先日の歳の話につながるのかもしれません。


静岡のあるお客さんに二足目の靴を納めることになりました。

一足目は二年程前に作らせていただき、

お話では、

その靴は靴で具合良く履いていたのですが、

最近、右の甲がはいていて痛くなるそうです。

数時間は具合良く履いた後にたまになるとの事。


その靴は具合を良くするための補修を行い履いていただき、

確認のうえ納めました。


話は二足目のほうなのですが、

やはり右の甲が痛い。

回収して、作り直すことにしました。


そのときに体重の増減や、体調のことについて伺うと、

少し以前よりも太られ、体調も何かがおかしい。

変調を感じているそうです。

そして、足のむくみを夕方までに感じているとの事。


足型を測らせていただいたときは午前中。

足型の変化は二年前に比べて、多少はありましたが、

夕方の足型とは違いがありました。


難しい事です。


むくみに対しては、

靴を夕方になるに連れ、変化させる事は不可能です。


今日から作り変えの作業に入ります。

夕方の足にあわせるしかないと考えています。

本当は自主的にお話していただっければ助かる話ではあるのですが、

お年の方は、体調などの変化が日常感じていたりして、

慢性化しているせいかなかなか、口にしていただけない場合も多いです。


歳を取る事の難しさを、お客さんを通していつも感じているのですが、

僕らの世代と違い、微妙に体調の変化が早いようです。


よく、

靴の型を一度、分かってしまえば後は何年たっても

一緒だと考えている方がいらっしゃいますが、

それは間違えで、

体重の変化、歳による体調の変化によって、

変えていく事が必要です。


歳とは、

ただ、生まれてからの年月ではなく、

その間の体の具合の変化や体重に加え、

外反母趾などの症状や変形もしての事として、

歳を語らないといけないのかもしれません。


先日の 「 謙虚に歳を。 」というのは

本当に難しい事ですし、

自覚を出来るかが問われる事だと

重く受け止めています。