感性の完成です! | 外反母趾と戦う靴職人の日記

感性の完成です!

こんにちは、


今日は子どもたちの運動会。


藤枝の小学校では今日行うところが多いようです。






後ろから見ての配色が楽しいです。



この靴のデザインは、

3年位、暗~いトンネルでした。

頭の中に暖めて来た物、作品です。


サンプルを何点か作り、欠点になる箇所の改良を重ねて

やっと注文を取れるものとして、世に出せるまでに仕上がりました。


履いていてのフィット感を持たせる、

安心感を持って履いていただきたいので、

必要と思われる程度の深さを持たせました。


フィットする靴なので、

履いたときに足首周りが小さい為、

足がとても入りにくくなリます。

その事を克服する為にファスナーを使うことにしました。







しかし、フィットしているがためにファスナーに

歩いていての負荷、圧力が大きく作用する為、

ファスナーが下がってきてしまったり、

はじけ壊れることがありましたので、

負荷を軽減するためにゴムを使い、

履いていての変形や、圧力を逃がす工夫を施しました。


その結果、自信の持てる良い靴が完成しました。


そして、ゴムを入れたことは、

足に対してのフィット感が増し、

サポーター的な役割を果たしてくれる事も

兼ね備える事につながりました。


甲の部分、またはかかと部分にゴム、またはファスナーを使う事を試みましたが、

フィット感があるが故に、

ゴムの締め付け感が強調されてしまったり、

歩いていてのゴム部分の違和感を感じてしまいました。

ファスナーは、金具部分が足に食い込む感じを覚えたり、

ファスナー部分全体が、圧力間を感じ、フィット感を損なう事もありました。


フィット感を出すために甲の部分とかかとからふくらはぎを覆う部分

を革とクッション材などを使用することに。

歩いていての靴の変化と負荷に十分フィット感を落とすことなく

履き続けることの出来る物に仕上がりました。


結局、サイド部にゴムとファスナーを使うのですが、

両方を入れるだけのスペースを確保することが一番

苦労するところで、

頭の中では、何とか両方を入れる工夫を長い時間考えて

型紙のカットを工夫しデザインとしたりして、

材料、ゴム、ファスナーの価値を下げずに、

さまざまな工夫と失敗を繰り返して完成した靴


道具として戦える靴になりました。


その道具としての靴を

楽しい配色の色使いで注文いただき、

作業していて、僕も楽しませていただきました。


色は、メガネの職人さんの感性が生かされていると思います。

道具としての靴は靴技術の完成度と感性を楽しんで

いただきたいと思います。


メガネの職人さんの便利なアイテムになれることを

ありがたく思い、納めさせていただきます。


ありがとうございました。