外反母趾と戦う靴職人の日記 -11ページ目

子どもの足を守る道具選び

こんにちは、友樹です。


昨夜のコンフェデ、勝てそうな雰囲気もあったのに・・・。

サッカー小僧の小6の長男と見てました。


マーク、プレスの一歩の遅さで打たれて、点になってるような・・・・。 サッカー小僧

つぎも応援します。U―20日本代表も。


僕にはもう一人、小3のサッカー小僧がいます。

ふたりにサッカースパイクを作ってあげられればと思いますがなかなか・・・。

(  アップシューズは作ってあげました。 )

サッカースパイクは市販のものを買いに行きます。


スパイク選びで一番重要なことは、やはり木型を見ます。

靴職人の僕からふたりの足を見ると、

長男は妻に、次男は僕の骨格に似ています。

長男は、アディダスのパティ―クの如来。

次男は、ナイキのエアーズームを愛用しています。

ふたりに完璧な靴とはいえませんが、木型が、他よりも今のところ合いやすかったからです。

合っていない箇所は、手直しを入れて履かせています。( ふたりの意見を聞きながら。 )


第二に、ハードに動きますから、靴の底の屈曲も必要なので、底材、本底が指付け根あたりでよく曲がる物を選ばせます。

第三あたりには難しく、もうちょっとでここが良くなり、直すことの出来る点を見たうえで、利点と欠点がいつも見えてしまいます。

ふたりとも気に入って愛用していますが、次もスパイク選びには苦労しそうです。

足を痛めたり、害も出る可能性もある道具ですので、選び方にはあくまでも、道具としてということを重視すべきだと思います。

子どもの足を守る道具として。

元気よく、楽しんで、フィールドを走り回ってもらいたいから。


足の適材敵足?

こんにちは、友樹です。


靴を作る仕事をしていて、足の具合の悪い方 ( 外反母趾等を含め )、年とともに靴が持つ重要性、

靴 (既成靴) が人の足に合いにくく、靴屋さんで売られている際に自分の足に合わせて、最適の靴を選ぶことの難しさを感じています。


そんな思いをされている方もいることと思います。


作り手から見て、オーダーで作る者としては、最適な靴を選ぶこと。

( 漠然と難しいです。)

自分の足の型と、ピタッ!靴の木型が合うこと。

素材・材料が自分の足に無理なく合うこと。

などなどいろいろあります。


履く方によって、足によって適材適所ならぬ、適材敵足が違うのも現実です。


漠然と難しいのですが、

買った靴を履いて、長い距離、長い時間、楽に、快適に、靴のこと、足のことを気にせずに、一日を過ごせる靴。

そんな靴選びをしたいものです。 


靴を作るものとしては、そのことに添える靴作りをしてもらいたい者です。

外反母趾,内反小趾等のなり方 ( 甲の高さと誤解 )

こんにちは、友樹です。


外反母趾、内反小趾などのなり方にはさまざまな要因があると思います。

その方の骨格によっても外反母趾、内反小趾、ハンマートゥー等、なる症状が違い、度合いや曲がる角度、他への影響も違います。


まず、足を拝見させていただき共通して感じることは、

足の甲の低い方に外反母趾、内反小趾、ハンマートゥーの方が多いことです。


単に甲が低い高いと、二通りには分かれません。

すごく低い方からすごく高い方までさまざまです。


みなさんは、ご自身の足をどのように思われますか?


他人の足と自身の足を比べて見ることなどありませんので、

甲が高いと思い込んでいた方も多く、

甲の高さ、足幅等、誤解している方も多いようです。


足の痛くなる部分だけを考えて、

「 私は足幅が広い 」

「 甲だかなんだ 」

とか


実は、痛くなる部分に原因があるばかりではありません。


たとえば、

靴を履いていて、履き始め、出かけるときは痛さを感じていなくても、

時間の経過の中で痛みの出てくる方がほとんどです。

それは、

靴が足にあっていないために起こることです。

甲の低い方は特に、履いている時間の中で、足が靴の中で自身の体重を掛けて前に前に突っ込むこと、突っ込みやすい ( 甲の低い方 ) ことで足の傷みが、足指や、足指付け根、足の甲に傷みを生じて起こり、誤解を感じているようです。


意外と問題の傷みのある箇所が問題でないことが多いのです。


ちょっとわかりにくい方もいると思います。

要因や、誤解、いろいろと書くこともありますが、僕の頭の中でまとめて書くのが難しいので少しずつ書かせていただきます。


質問などしていただけると書きやすいかも。

よろしくお願いします。


まだまだ、外反母趾、内反小趾は難しく、出来るだけ理解してもらえるよう、害の出ないことを願い、がんばって書き、靴を作りたいと思います。

注文から完成まで ・ どのようなタイプの靴?

こんにちは、友樹です。


先日メールで、質問をいただきました。


父へのプレゼントに、『オーダーメードの靴を』 と考えています。そちらの注文から完成までの流れを教えていただけますか?また、どのようなタイプの靴を作成されているのですか?工房は、どこでしょうか?



靴のお問い合わせありがとうございます。
 
―   まず注文から完成までの流れを。  -
 
・ お客様の足の具合(痛い箇所や気になっていることなどの情報)と、靴を作る上での足の寸法を測らせていただきます。
・ 靴の革、デザイン、色、靴底などの選択をしていただきます。
・ 注文から1ヶ月~2ヶ月くらいでの納品となります。
 
お客様は、このような流れです。
 
私どもは、甲革(靴の革で出来た部分)の裁断、縫製など、木型の修正と調整、中底、本底の作成を行い靴に仕上げていきます。
 
―   どのようなタイプの靴を作成されているのですか?   ―
 
私どもの靴は、「 道具 」とすることを基本としています。
履く方の体重を一番下で支える道具、履いて頂く方の足を守る、傷み無く、疲れを出来る限りなくすための道具として考えています。そのためのデザインとなっていますので、その中からお選びいただけたらと考えます。(足の具合等によりデザインを考えたり、修正なども行います。)
 
―   工房は、どこでしょうか?   ―
 
静岡県藤枝市高洲32-31 
TEL  054-636-7462

私の工房は上記の場所にあります。
目安としては、藤枝市立高洲南小学校のグランド前
1号線を瀬戸川を超えて一つ目の交差点(角に藤越家具屋)を左折、田沼街道に入ります。大井川町方面へ向かい3kmくらいの所にパチンココンコルド交差点を右折して200m左側となります。
 
*  お越しの際は、お電話をいただければ幸いです。(仕事上、留守にすることなどがあります。)
 
お問い合わせありがとうございました。
わからない点がありましたら、お問い合わせ、ご相談ください。
 
靴や足でお困りの方のお役に立てればと思います。
どうぞよろしくお願いします。

靴 友 樹

ブログに乗せていない事での質問でしたので、
このように答えさせていただきました。

場所については、ただいまホームページ作成中です。


また、どなたでもお気軽に質問・ご相談ください。

靴を作っている者の視点から感じたこともお答えしたいと思います。


*きっとみなさんとは、違う見方もしていることもあると思いますよ。

3000足の在庫の壁が父の生き方をあらわしています

こんにちは、友樹です。


未完成の父

今年65歳になる父のことであり、今の自分のことでもありますのでテーマとしてみます。


僕の靴作りには、良き理解をし、靴に対して真剣に喧嘩できる父の店の写真です。


靴屋を営み、40年、店も今の場所に移転して12年前から僕の靴作りを理解し、手を貸してくれている店です。

3000足の靴は、父が 「お客さんの足に合うものを」 と考えて仕入れをしてきた結果です。

結局、既成の靴を仕入れても限度があるので、売ることの戸惑いを感じて在庫となりました。


父は笑って、お客さんに

「息子が靴を作るから、この在庫を売れなくした」と言っています。

今の父には、足に合わせて靴を作れることの方が正直に生きられているようです。


12年の間にもよく喧嘩もして来ました。

履きやすく、足にあわせ、お客さんの声を聞くために。

かたくなで、頑固なところもありますが、

靴屋として、靴で足を痛めること、害や不愉快な思いをさせることを嫌い、

写真のような靴の箱の壁になりました。天井まであります。


商売では不器用な父ですが(ぼくも?)、人間としては正直で真理にはかなっているのでは、

ベルリンの壁ならぬ、3000足の靴の箱が生きる証拠になっているようです。


ちょと重い話でした。

革漉き機のロール (ビア樽)

革漉き機のロール

突如として削れたりして、不具合が生じて、整えるのに無駄に時間を使うんですよね。

靴をつくっている途中・・・・へんな形?

こんにちは。友樹です。


つくっている途中の靴はこんな感じです。

なかなか面白い形じゃないですか?

左は靴にも見えますが、右は何かわからないかもしれませんね。


靴職人から問題^^この潜水艦のようなものは何でしょうか?

こんにちは。友樹です。

あれッ!木製の潜水艦のようです。


これは、木型(足型)です。

これを触っていると、子供の頃に遊んでいたおもちゃの様で、潜水艦のように感じます。わくわくします。
*実際はおもちゃとしての使用は、僕が禁じています。^^;;
お客さんの足型に調整する前に、木型をチョイスしてふと、にんまりわくわくみたいな・・・。

頭ん中、切り替えて!

これから足にあわせるための作業です。
外反母趾や内反小趾、タコ、魚の目、まめなど痛い場所を回避するために改造、いや修正、補修していきます。

履く人に、長い時間、楽に、痛みの無い道具として、楽しく喜んで履いていただけるように。

手作り靴の革を漉く作業。何の動物の革でどこの部位かでかわります。 

こんにちは、 友樹です。


お客様から、靴を作る行程を見てみたいというご希望がありましたので、ブログでご紹介します。


革を漉く機械で裁断した材料を漉(す)いています。
趣味などでこの高い機械をお持ちの方もいらっしゃると思います。

使いこなす事がなかなか難しい機械です。


靴作り-1


物作りにとって、最初の方で行う工程にミスが生じたり、おろそかに行うと、後の工程で少しずつ狂いが生じて頭の中で描いた物とは違ってきてしまいます。

革選び、裁断する時から気を使い、手が抜けません。

その次に革を漉きます。
漉く厚み、幅、革を漉くための刃の角度などが神経を使うときです。


靴づくり-2


何の動物で、革の質や、部位(背中、おなか、首に近いかお尻に近いかなど)、革の年齢など、他さまざまなことを革を選ぶ時から考え、裁断時に革に触れながら感じなくては、この漉くという作業にも狂いが生じます。

このあとの工程の中でミシンなども使いますが、漉き加減で履きやすさ、丈夫さなどにも影響してきますし、作業にも影響するので、すごく重要な工程のひとつです。

趣味でお持ちの方の中には、できばえにも影響する機械ですから、自信が持てずに革の工作の趣味をやめてしまう方も多いようですが、がんばってください。
なかなか繊細で、難しい機械ですね。

靴選びの第一の要素は?

こんにちは、 友樹です。


靴を選ぶ基準って何ですか?


道具


人に見られていることを意識していれば、今の流行にあった、ある意味無難な靴。
自分の個性をアピールしたければ、自分をより個性的に見せる靴。
などなど。
さまざまな選び方があると思います。

それでも多くは「見た目の好み」が最初にあって、その中から、何とかあいそうな靴を探すというのが実情のように思います。
服装に合う足元の装飾品と考えられていることが多いのでしょう。

靴選びの「第一の要素」を、足に優しい。足にあっている。ということにしてみてはと思います。

見た目も大事ですが、足を壊してからでは遅いのですから。